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羽毛ふとん選びは慎重に

[カテゴリ] 羽毛布団関連
[更新日] 2011/3/20

今年も各メーカーから集められた掘出し物羽毛ふとんの在庫もほぼ終了となりました。



近年は年を追う毎に少なくなってきているこうした価値ある製品ですが、

世間では安価売買競争が激化しているだけに各メーカー安かろう悪かろうは承知でも、

やらざる得ないところでしょう。

つまり、良い品質のものは作らなくなっているため、無くなるのは当然なわけです。







こうなれば自分で作るものが価値が出て来ているように感じています。

古くから羽毛布団をお使いのお客様が良く言われます。

「昔に比べたら安くなったよねー。」と・・・・・。

日本で最初に羽毛ふとんが作られるようになったのは今から約40年ほど前になります。

それまでは一部のお金持ちの方が、製品輸入でヨーロッパのドイツやハンガリー・ベルギー辺りの製品を買わ

れていた事を聞いていますし、そのような製品を買い換えたりリフォームしたりされたのを実際に目にしてき

ました。

それらの製品は、現在でも他のヨーロッパ製品と同様。

関税や輸送費、付加価値などが価格に反映され現地価格の何倍かの値段が付けられていたのだと思いますが、

国内での製造が始まってからは原料輸入ですので、価格飛躍はそれほどでもありません。

この40年前から原料価格は然程変わっておりません。

なのに安価製品が出回っているという事はどういう事でしょうか?

近年、中国製造品が入ってきて、安価競争がされているため粗悪安価製品が出回るようになったばかりではないのです。安かろう悪かろうといった物づくりは、近年だけの事ではなく、実は私的感覚から言って、少なくとも20年ほど前から少しづつされてきていて、国内では限界になったから途上国での生産がされるようになった経緯だと認識しております。

何が言いたいのかと言うと、「羽毛布団って安くなったよねー。」というお客様の感覚は知らず知らずのうちに錯覚しているだけであって、低品質のものがたくさん作られるようになったため、商品の品質幅が増えただけで、実は値段はあまり変わっていないのです。







≪羽毛布団を考える≫

安価製品が作られる事は一概に悪い事だとは思いません。

住宅事情が良くなり、高品質のものでなくても良いという人も出て来ていると思いますし、そうした観点からも商品の選択幅が広がる事は良い事です。反対に、現在40代から下の世代の人たちは本当に良い品質の羽毛ふとんの使い心地を知らない人の方が多いという事。

最初から低品質のものを使っていれば、こんなもんだと満足している人がほとんどでしょう。

知らないで居るだけで、若い世代の中にも、もっといいモノを使いたい人だって必ずいるはずです。

贅沢なのかそうでないかは、その人の価値観であります。

パーソナルに必要なものを考える上で、価格幅を創るという一時代は終わり、新たな局面を迎えているように思います。